読むだけで強くなれる剣道ブログ

大学まで全国区だった元剣士が剣道を理論的に分析するブログ。剣道の上達法、使える技をご紹介

剣道の筋肉を科学する② シャラポワさん「お尻とハムよ。剣道?どんなスポーツでも一緒よ。」

「剣道の筋肉を科学する」ということで、複数回にわたり「剣道筋」のお話をしたい。大前提として頭に叩き込んでおきたいのは「下半身>上半身」の法則。下半身の方が剣道ではるかに重要だ。

 

そして、最近結構個人的にムカついているのが「体幹ブーム」である。もうほとんどの日本人が「体幹こそ一番重要!」「体幹さえあれば!」と完全に体幹商法の餌食になっている。言っておくが体幹は上半身よりも重要度は下だ。体幹は、「下半身の力を上半身に伝える」「体のバランスを取る」という役目をする部分で、それ自身がパワーを生み出しているわけではない。なので「下半身>上半身>体幹」となる。

というわけで、今回も下半身の話。前回、おしりの筋肉「大殿筋」が必要度ナンバーワンと述べたが、今回はナンバー2「ハムストリング」について述べる。前回記事と内容が連動しているので、まだ読んでない人はこちらを先に読んでほしい。↓

剣道の筋肉を科学する① ジェシカ・アルバのお尻と共に大殿筋の必要性を学ぼう - 読むだけで強くなれる剣道ブログ

なお、今回は分かりやすくアスリートの写真をふんだんに使って説明していくので、彼ら彼女らの筋肉の発達を凝視してほしい。

 

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出典:http://matome.naver.jp/odai/2141190429564822401

全体的に細く見えるシャラポワさん。これで禁止薬物使ってたの?と言いたくなるところだが、彼女の大殿筋とハムストリングはどうだろう。

 

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出典:http://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-19043220110117

大殿筋はさすがの発達具合!

 

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出典:http://okmusic.jp/#!/news/35789

右がシャラポワ。やはりアスリートのお尻とハム。左の人と比べてみたら発達具合が一目瞭然。

 

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青丸のところが前回解説した大殿筋、赤丸のところが今回のテーマ、ハムストリング(太もも裏側の筋肉群)である。

 

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オリンピック100M決勝。彼らは体全体ムキムキなのだが、その中でも大殿筋とハムストリングは一歩抜きん出た発達具合だ。

 

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このハムストリング、太もも裏面の筋肉群をまとめた通称なのだが、上記のように細かく分かれていて、それらをまとめてハムストリングと言う。ハムストリングスと英語の複数形が使われていることが多いが、英語圏では「ハムストリング」と呼んでいるらしい。日本のスポーツ界では略して「ハム」ということも多い。「ハム」と呼んでいる人間を見かけたら、その人はなかなかのアスリートだと判断してよいだろう。笑

また、ハムストリングはアスリートの象徴的筋肉であり、アスリートと一般人では筋力に数倍の差が開くと言われている。筋肉の構造は複雑なので一つ一つの筋肉の働きも複雑なのだが、まとめて「ハムストリング」ということでシンプルに考えておけばよいだろう。

 

簡単に言うと、働きは2つ。

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一つ目の働きは、股関節を伸ばすこと。つまり、「太ももを前から後ろに押しやる」動きである。これはおしりの大殿筋と同じ働きだ。上の写真であれば、この後右足を後ろにグイッと押しやる動きになるのだが、その動きは大殿筋とハムストリングの共同作業となる。そのパワーの比率で言えば大殿筋のほうが大きいのだが、ハムストリングもその動きをしっかりサポートしている。

そして、剣道はまさにこの動きの繰り返しなのがわかるだろうか。

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左のお尻とハムストリングのみで体全体を前に推進させる。

 

ハムストリングの働きはもう一つある。それが下の赤矢印の働き。

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ハムストリングは足の膝から下の部分を曲げる働きも持っている。走るときでも、剣道の打突のときでも、膝から下というのは伸びた状態から曲げた状態になることで前への推進力となる。

 

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剣道の打突の際、左足が跳ねるのは良くないとされるのだが、なるべく跳ねないようにしても、一瞬は膝から下を少し曲げないと打突はできない。「構えたとき」より「打突したとき」の方が体が沈んだ状態になるからだ。この理屈、ちょっと文章では分かりにくいのだが、一度自分で面打ちをスローモーションでやってみたら分かる。加えて、おしりの大殿筋を触りながら面打ち、次はハムストリングを触りながら面打ちをしてほしい。瞬間的にかなり筋肉に力が入って固くなるのが分かると思う。その重要性も感じ取れるだろう。

 

前回の「大殿筋」と今回の「ハムストリング」。これらこそ打突スピードの根幹に関わる筋肉だ。「速い打突がしたい」「伸びる面が打ちたい」という人はぜひともその重要性を理解してトレーニングしてほしい。

ウェイトトレーニングとしては何と言っても「筋トレの王様」と言われるスクワットをまずはやるべきだ。具体的な筋トレメニューもいずれ記事にまとめたい。

 

追記:イチローもなかなのハム保持者だった!

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 出典:

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160223-00000030-dal-spo