読むだけで強くなれる剣道ブログ

大学まで全国区だった元剣士が剣道を理論的に分析するブログ。剣道の上達法、使える技をご紹介

アンチ・カタボリック 〜剣道で得られる筋肉を「もらうか」「捨てるか」〜

完璧な肉体を作る。剣道家にとっては死活問題だ。「遠間からでもグイッと跳べる足腰」「脳天をかち割るような打ちの強さ」「竹刀を軽々と振る腕の筋力」。全ての剣道家の目標の一部分だろう。

普段の稽古で高強度の運動をしている剣道家であるが、それにともなう十分な栄養を摂取できている人はほとんどいない。これはものすごくもったいないことだ(剣道の稽古のみでも、十分な栄養を摂っていたらかなりの筋量が得られる)。完璧に栄養をとったら10の筋肉がつくとしたら、5〜6ぐらいで収まってしまっている人が大半なのが現状だ。例えば、高校3年生で体脂肪率13%65kgの剣士がもし、中学ぐらいから完璧な栄養を取りつつ稽古を続けたら?・・・体脂肪率10%70kgぐらいにはなるだろう。アスリートの肉体を高校卒業までには作れるのだ。その「剣士の栄養摂取」について今回は述べていきたい。

まず、栄養面について、1にも2にも「タンパク質」が重要だ。「タンパク質命」。基本的にはタンパク質を摂れば摂るほど筋肉は発達していく(もちろん、限界はあるが、日本人の食生活であればそれぐらいの意識を持たなければならない)。筋肉を作るという働きをする栄養素こそタンパク質だ。この記事を見ている方も、「肉が好き」という方が多いのではないだろうか。とにかく毎日でも肉を食べたい。私も、私の周りの剣士も誰一人例外なく肉が大好きだった。これはアスリートにとって自然な体の要求である。体は肉に含まれるタンパク質を欲しているのだ。

さて、そのタンパク質であるが、どのくらいの摂取が必要かといえば、アスリートであれば一日あたり体重1kgあたり3〜4gの摂取が必要だ。ちなみに日本のみの常識で言えば、アスリートは体重1kgあたり2gと言われるが、アメリカではその倍必要と言われる。アメリカ人は日本人の倍摂っているだけあって、筋肉量がぜんぜん違う。どちらに合わせるべきか、答えを言う必要もないだろう。

そして、今回の題名である「アンチ・カタボリック」。皆さんは「カタボリック」という言葉をご存知だろうか。「カタボリック」とは「運動中に筋肉を破壊してエネルギー源にしてしまうことで、筋肉量が減少してしまう現象」である。運動中、体は体内の糖質(炭水化物)と脂質をエネルギー源とするのであるが、それと同時に筋肉も破壊してエネルギー源にしている。つまり、栄養をきちんと摂らなければ筋肉はどんどん減っていってしまうということだ。例えば、痩せたいと言ってランニングばかりしてメシもろくに食べないようなダイエットをしている人が筋肉もなくなってげっそりしているような状態が「カタボリック」だ。だから、アスリートは日頃からタンパク質をしっかり摂取して、「アンチ・カタボリック」に努める必要がある。「普段しっかり食事の中から摂っている」という人も、それで十分とは言えないだろう。プロテインパウダーなどで完璧にタンパク質を補充摂取しているボクサーやレスラーでも減量で10kg体重を落とすとしたら、筋肉量も3〜5kgは減ってしまう。何も考えずにダイエットなどしてしまったら、体脂肪より確実に筋肉量のほうが減少してしまう。「カタボリック」というのはアスリートにとって非常に恐ろしい現象なのだ。そうならないためにはとにかくタンパク質を摂取するしかない。

つまり、タンパク質が持つ効用は2つ。

・筋肉を発達させる(筋肉を修復し、太く再生させる→疲労回復、コンディションUPにもつながる)

・カタボリック(運動による筋肉の減少)を防ぐ

これを考えれば、タンパク質摂取のタイミングもつかめてくるだろう。絶対に欠いてはいけないのが、

・運動前(アンチ・カタボリック)

・運動後(筋肉を修復し、太く再生させる)

の2つだ。

当然、運動後以外にも筋肉は再生しているので、食事と食事の間(間食)、就寝前にもタンパク質摂取が必要だ。

なお、これら全て食事で補うのは不可能に近いので、プロテインパウダーを利用することになる。そこでも注意が必要で、日本製のプロテインの場合、記載されている一回の摂取量が少ないので1.5〜2倍ぐらい飲んだほうが良い(アメリカ基準で行け!)。↓

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アメリカ製、チャンピオン社 タンパク質24g

 

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日本製、ザバス タンパク質15g

 

プロテインパウダーを購入するときは、消化の速い「ホエイプロテイン」を選ぶこと。ホエイプロテインであれば、1時間あればしっかり消化してくれる。稽古後すぐに飲んで帰宅して食事、という流れでもプロテインパウダーのタンパク質と食事のタンパク質を別々に吸収することができる。

また、稽古前の「アンチ・カタボリック」のためのタンパク質摂取としてはプロテインではなく、BCAAパウダー(カタボリックを防ぐためのアミノ酸、バリン・ロイシン・イソロイシンのパウダー)を摂取するのも良いだろう。こちらは20分程度で吸収する。

チャンピオン ピュアホエイスタック プロテイン チョコレート 2.27Kg 海外直送品

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 ↑以前の記事で紹介したプロテインよりも、こちらの方が安くなった(円高で)。アメリカで最もポピュラーなチャンピオン社製で、こちらもかなりおいしい。ミロを飲んでいるような感覚。大学の柔道部の道場にはこのプロテインのボトルが10個ぐらい並んでいた。

BCAA+G1000 レモネード味 1kg [並行輸入品][海外直送品]

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↑BCAAはやはりこちらの商品。とにかく安い。

Kentai ケンタイシェーカー500ml

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 ↑シャイカーはこちらが最安。100均にも同じようなのがありそう。

 

※中学生など、「若いうちは自然のものから栄養摂取を」と考える人へ。

ホエイプロテインは牛乳から作られている自然食品だ。分かりやすいのが、「固形ヨーグルトの表面に浮いている液体」が「ホエイ」である。それに吸収力を高めるためのビタミンなどをほんの少しだけ加えたのがホエイプロテインだ(吸収の補助の観点から見て、ビタミンは加えられるべき。かつ、加えられているビタミンなどの量も、コンビニ食品などと比べたら大した量ではない)。摂取しても何の問題もないばかりか、摂取しないのはあまりにももったいないと感じる。

昔は大豆から作られたソイプロテインが主流だったが、2000年代からは圧倒的に優秀なホエイプロテインが主流となった。それに伴い、サッカーやバスケットボール、野球などでは「選手の筋肥大化」が進んだ(昔のスポーツ選手はやたら細いと感じないだろうか)。この流れに剣道家が乗らない訳にはいかないだろう。

あなたは筋肉をもらう?捨てる?