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大学まで全国区だった元剣士が剣道を理論的に分析するブログ。剣道の上達法、使える技をご紹介

内村良一の隠れた武器、小手・小手

思い出した。内村良一の動画を見ているときにこの技の紹介をしようと決めていた。

その技とは、「小手・小手」。

この技、使わない人のほうが多いと思う。「小手・面」は使うけど「小手・小手」ってあるの?そう思った人も多いはずだ。トップレベルの剣士でも持ち技としているのは2〜3割ぐらいかもしれない。しかし、この技はその認知度の低さと裏腹に「超使える」。しかも、誰でも、わりかし簡単に。

 

ではまず、内村選手の「小手・小手」の動画を見てほしい。↓

www.youtube.com

3:20ぐらいから小手技がまとめてある。小手の決まり手のうち、「小手・小手」がかなりの割合で含まれているのが分かるだろう。

 

では、静止画の抜粋とともに、その打ち方と「なぜこの技が有効なのか」という根拠について述べていきたい。

 

4:23〜の「小手・小手」を抜粋する↓

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一足一刀の間合いから「小手・小手」の最初の小手を発動。

 

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最初の小手を振り切った瞬間。「あれ?」と感じた人も多いかもしれない。そう。この一本目の小手はしっかり打たない。一応、「小手」ではあるが、打突することが目的ではなく、間合いに入り踏み込むことで相手にプレッシャーをかけるのが目的である。

もし、しっかりと打ってしまったら?2本目の小手をコンパクトにスナップを効かせて打つことはできない(一度試してみたらすぐに理解できると思う)。

だから、軽く、打っているのか突いているのか曖昧な感じで相手の懐に飛び込もう。

 

 

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2本目の小手発動。

足の動きは「小手・面」と同じように、左足はその場に残したまま右足だけもう一回踏み込む。

ちなみにこのとき、相手は面に出ようとしている。「小手・小手」を放つ場合、相手はこのように面に出てくることが多い。

なぜか?(ここからが今回の記事で一番お伝えしたいポイント!)

それはここまでの軌道が「小手・面」と全く同じだからだ。

つまり、相手は「小手・面」の「面」のところにカウンターを浴びせようとしてくるのだ。これは意識的ではない場合もある。「小手・面が来たら面を合わせる」というのが条件反射になっている人も多い(内村選手も相手のその反応を利用して一本にしているので、再度動画を見てほしい)。

それで、その面を合わせたら?しかし実は「小手・面」ではなくて「小手・小手」だったとしたら・・・?

勿論、小手の餌食となる。「小手・小手」という可愛らしいネーミングの技であるが、相手の条件反射を利用した、結構えげつない技なのである。

 

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カウンターに対するカウンター。完璧に小手を捉える。

 

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旗が上がる。完璧なロジックの上に成り立った一本だといえるだろう。

 

 

以上で今回の記事を終了する。

これと同じ理屈で、「小手・胴」も使えますね。「小手返し面」や「相小手面」に対する「カウンターのカウンター」としても超有効な技です。

マジで使える技ですよ。しかも、すぐ。