読むだけで強くなれる剣道ブログ

大学まで全国区だった元剣士が剣道を理論的に分析するブログ。剣道の上達法、使える技をご紹介

韓国剣道を攻略する【完全版】

マジか・・・。

何をいまさらと思われるかもしれないが、次の世界大会(世界剣道選手権大会)が韓国開催であるという情報を昨日知ってしまった。しばらく剣道から離れるとまったくそういう情報が入ってこなくなる。いやーしかし、

これヤバくないすか?

韓国チームが恐ろしいのは、大会によっては応援を組織化しているところだ(絶対してる!)。前々回の大会などは動画を見ていてもすぐにわかるぐらいの韓国に対する声援と日本へのブーイングだった。日本は完全アウェイの空気で試合をしているような感じで、日本の選手はものすごくやりにくかったと思う。前回大会は日本開催だったので「応援は拍手のみ」が徹底されていたようだが、韓国開催となると・・・ヤバすぎる。(というより、日本開催以外、「応援は拍手のみ」の規定はないのだろうか?日本のお偉いさんはそこを徹底させるよう働きかけているのだろうか?)

ということで、今回は韓国代表の剣道を深く分析していこうと思う。

分析にあたり、まずは過去3大会分の日韓戦を振り返りつつ、私見たっぷりに解説していきたい。今回の記事は長くなる。

 

☆2009年台湾大会

先鋒戦 正代選手(兄)

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この試合は正代選手の完勝(一本勝ち)。素晴らしい。2:30〜の引きコテの一本をしっかり守りきった。

しかしこの選手は世界大会と言えど通常と同じようなテンションで試合できている。試合開始直後からしっかり足を使い、MAX状態で動けている。上段の選手がこれだけ足を使うのだから、他の選手は大いに真似るべきだと思う。

 

次鋒戦 木和田選手

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こちらも木和田選手の一本勝ち(4:35〜の飛び込み面)。

この試合は韓国選手の実力が一歩劣っていたように見える。他の選手に比べて打突にスマートさがなく、キレもない。木和田選手は相手をよく見てここぞというときに捨て身の飛び込み面を決めた。ただ、鍔迫り合いから離れようとする中途半端な距離で棒立ちするところは危ない。その距離が韓国選手の最も得意とするところだからだ(この後、数大会にわたって日本選手はそこをやられる)。

 

中堅戦 内村選手

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この試合はあの内村選手が一本負け。引き胴を放とうとした瞬間、腕の力だけで完璧な引き面を浴びる(2:35〜)。

この試合を見て思ったのが、やはり筋力の差。これは完全に日本が劣る点である。

"スポーツに筋トレはいらない"

"筋トレしたら使えない筋肉が付く"

"筋トレしたら動きが重くなる"

そんな考えを持っている人はこの試合を見てどう思うだろうか。「柔よく剛を制す」などとお花畑のような考えは捨ててほしい。現代のアスリートは柔も剛も両方備えているものなのだ。

(韓国選手でこの体のデカさとパワーだ。もしアメリカが本気で剣道に取り組んだら・・・?)

 

副将戦 高鍋選手

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引き分け。彼ほどの選手でもなかなか日韓戦では実力が出せていない。高鍋選手の生命線は一足一刀でどれだけ我慢できるか、だと思う。良くも悪くもこの人はそこからの面でここまでの実績を築いてきた選手だ。

史上最速のメン。高鍋進のメンを静止画で切り取ったら以外な事実が判明 - 読むだけで強くなれる剣道ブログ

↑以前、このような記事を書いたことがあるのだが、彼の面は”あまり飛ばない”面である。ということは一足一刀からもう少し近間まで我慢してやっとその面は脅威となる。その「我慢」がこの試合では足りていないと思う。あまりにも早く手元を上げて防御したり、とりあえず間合いを詰めるための打突に出たりすることが多かった。なお、5:15〜の面は一本じゃないか、という方もいらっしゃるかもしれないが、そこまでの試合展開から審判の旗は彼に対して重かったのだと思う。私が審判でも旗は上げない。

 

大将戦 寺本選手

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引き分けで日本勝利。寺本選手はこの状況ですべき試合がしっかりできている。0-0の試合なのであまり観戦者の印象に残らない試合かもしれないが、私はこのような試合がもっとも好みだ(笑)。まずは打たせないことを第一に、鍔迫り合いは長く、後打ちは執拗に、そして防御一辺倒にならないように打てそうなところはしっかり狙う。教科書のような試合展開を見せてくれた。

 

結果と総括

2−1で日本勝利。

この大会は誤審もなく、順当に日本勝利だった。思えばこの一つ前の大会が日本がアメリカに負けた大会で、日本はチャレンジャーとして向かう気持ちがあったように思う。もちろん、部分的にもっと良くできるところはあるが、これだけの試合が出来たら素晴らしい。素直に選手を尊敬する。

だが、この後の2大会は・・・・

 

 

 

☆2012年イタリア大会

先鋒 内村選手

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2-1で内村選手勝利。判定も順当。

韓国選手はかなり手数が多く、スタミナもすごい。内村選手は一本先取後、返される(3:28〜)。ここも日本選手にはない打突の機会だ。一足一刀から下がって下がって横からコテ。横からのコテや下からのコテも韓国選手が得意技としていることが多い。ここは注意が必要だ。

しかし、内村選手の集中力は素晴らしかった。最後は相手のお株を奪うような小手での一本を奪った。

 

次鋒戦 勝見選手

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1-1の引き分け。

この試合、まず相手選手が完璧な飛び込み面を決める(3:05〜)。韓国選手も日本選手に劣らない飛び込み面を放つ(むしろ日本選手の方がこのような思い切った飛び込み面を放つことが少ないように感じる)。

そして、勝見選手の一本の場面(3:35〜)。これは・・・誤審と言われても仕方がないだろう。私なら挙げない。

試合はそのまま引き分けで終了。個人的な判定では0-1で負けだ。

勝見選手はタイプ的に相手に合わせて試合をする選手だと思う。しっかり相手が分析した上で細かい間合いの駆け引きや相手の特徴を上手く捉えて戦うタイプだ。戦い方がものすごく繊細なのだ。となると、問題は対戦相手をしっかり分析できているか、という点だ。この大会の時点ではおそらく出来ていないだろう。相手がつかめていればもっといい試合ができる。

これは選手の問題ではなくてチーム(連盟)の問題だ。試合前に対戦相手のビデオを見ているのか?どんな選手が出てきて、それぞれどんな試合をする選手か、得意技は何か、弱点はどこか、それぐらいの簡単な調査が出来ているのだろうか?勝見選手が好きな選手だから言っているのではない。これはとても簡単なことだからだ。youtubeで韓国選手の動画を調べてまとめる、韓国国内の試合をビデオで撮る、このくらいのことをすればいいだけだ。やってるのか?連盟は昇段試験や何やらで資金はそれなりにあるはずだ。日本代表のために使う予算というのは最優先事項だと思う。もちろん、次の大会に向けてはそれぐらいはやっているだろう。そうでなければ選手はたまったものではない。何の分析もなしに試合させられて「日本の名誉を守れ」など無理強いも甚だしい(やっているのであれば良いが)。韓国チームのレベルはもう日本と変わらないぐらいのところまで来ている。分析無しではもう勝てないだろう。

 

中堅戦 正代選手(兄)

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初太刀の逆胴を守りきり、1-0で正代選手の勝利。

この選手は本当に世界大会に強い。前回大会でも述べたのだが、この選手の素晴らしいところはとにかく足を使うところ。特に、序盤の鍔迫り合いではステップを踏むように足を使っている。それが緊張をほぐすことを理解しているのだろう。あまりにも早い時間で一本を取ってしまったので、逆に危険性も高い展開なのだが、まずは打たれないという試合を落ち着いて展開した。

途中、正代選手が片手打ちをした後の右小手(竹刀から離れている)を執拗に打つ韓国選手であるが、数回一人だけ旗が上がる。世界大会の審判は基準が日本と違うかもしれないのでその辺りも注意すべきだと思う(確かに、上段に対してこの小手がどうして一本にならないのか説明はできない笑)。

 

副将戦 木和田選手

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二本負け(4:05〜、5:08〜)。

この試合は弁解できない。2本とも完璧な一本だ。

韓国選手の特徴をよく表しているのが2本目の面だ。これは超要注意な技なので、静止画で説明したい。

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鍔迫り合いから、

 

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引き面。木和田選手はしっかり防ぐ。一安心。かと思いきや・・・

 

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続けて面。これ、タイミングは構えた状態からの「小手面」のように、「パン!パン!」というリズムだ。この打ち方は日本には無い。

 

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面を捉える。

 

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そして、ここから前に出て残心。鍔迫り合いなのに前に出て残心。このように、日本人なら引くところでも前に出てくることがある。確かに、前に出たほうが打突にキレが出て、旗が上がりやすくなる。

繰り返すのだが、連盟は事前の分析が出来ていたのだろうか?この一本も、「この技がある」と知っていたら打たれることはなかったと思う。逆に知らなかったら打たれる。木和田選手でも打たれるのだから、全日本人剣士が打たれる。我々にこの発想は無いのだから。

私がイラつくのは、木和田選手はこの一つ前の大会のヒーローであり、そんな日本を救ってくれた選手が分析不足によって打たれていいのか、という点だ(これも繰り返すが、すでに次の大会に向けて分析が進んでいるのなら良い。韓国代表の予想メンバーと各個人の分析ぐらいはもうやっているだろう。ものすごく簡単なことなのだから)。

 

大将戦 高鍋選手

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0-0の引き分け。

初太刀の高鍋選手の飛び込み面は完全な一本。おそらく速すぎて審判は見えなかったのだのだろう。ただし、1:20〜の相手の面も一本だ。

展開としてはやはり高鍋選手は苦しい試合内容だ。なかなか構えたまま我慢できない。それでも耐えて引き分け、日本を勝利に導いてくれた。

 

結果と総括

2(4)-1(4)で日本の勝利。しかし、個人的な判定をすると、勝見選手の一本は無い。高鍋選手の面は一本だが、相手の面も一本だ。するとどうなるかというと・・・

2(4)-2(5)で日本の敗北だ。

念のために言っておくが、これは厳しく見たときの判定ではない。あくまで公平に見て、日本の負けなのだ(ぜひとも皆様の意見もコメント欄に寄せてほしい)。

では次の大会(前回大会)は・・・?

 

 

 

☆2015年東京大会

先鋒〜大将戦までこちらの動画↓ 超高画質!

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先鋒戦 竹ノ内選手

1-0で勝利。

一本になったのは彼の得意技小手返し面(5:35〜。この技も解説記事書こうと思っていた!また後日)。この一本も相手の小手ありではないかという人もいると思うが、私は判定どおり面ありだと思う。確かに小手は当たっているが、その後の相手の頭をかち割るような面は旗を挙げざるを得ない。さすがにあそこまでの破壊力であればその前の小手も霞んでしまう(しかし、よくこんな肝の座った技を打てるものだ。しかも、世界大会決勝で)

また、彼はやはりフィジカルモンスターだ。韓国選手にも劣っていない。かつ、一打一打のキレは韓国選手より当然勝っているので、試合を通して負ける感じが全くしない。そういう選手を先鋒にもってきた采配は素晴らしいと思う。

 

次鋒戦 勝見選手

0-2で敗れる。

8:08〜と8:45〜に2本とも近間からの面を浴びる。やはりこの近間からの面が韓国選手の最大の脅威だ。この2本は日本選手に大きな教訓を与えている。

まず、一本目の面はもしかしたら当たってないのかもしれないが、近間から竹刀の振りがものすごく小さく、なおかつ打突後の体捌きによるキレがある。この2つの技術はこのブログで再三述べているように、「竹刀を振らずに打つ」「打突にキレを出す」という高度なものだ。

また、2本目の面は韓国特有の「鍔迫り合いから離れようとしたときに前に出る面」である。ウザさ極まりない技であるが、あの長身と瞬発力で打ってくるのだから脅威だ(しかし、この技も事前の分析さえ出来ていれば防げると思う。まだこの時点でも対策できていなかったのだろうか?)。

この面は絶対に打たせない必要があるので下に静止画でまとめた↓

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鍔迫り合いから、「離れましょう」

 

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そこから、これぐらいの距離をとる

 

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そのまま裏からズトンと跳んでくる。旗3本。

 

 

中堅戦 正代選手(弟)

二本勝ち。11:35〜と11:57〜、立て続けに小手。だがしかし・・・

この試合は判定が日本に味方した。

まず、10:28〜の韓国選手の引き面は完全な一本である。

また、正代選手の一本目の小手は当たっていない。おそらく左小手に当っていると思う(だから打突音はした)。この場面、副審の二人は打突部位が見える位置にいる。その二人が旗を挙げているのだからそこに審判のレベルがうかがえる。もしくは日本の方に旗が軽かったのかもしれない。

とは言え、正代選手が決定打とした刺すような小手は明らかに韓国選手に対して有効だ。この「少しでも手元を上げたらご臨終」的な小手には韓国といえどなかなか対応できないだろう(それでも、そこまで構えたまま間合いを詰めていけるか、というのが課題ではあるが)。

 

副将戦 安藤選手

0-0の引き分け。

準決勝までの彼の剣道を観ていたら決勝でも二本勝ちするんじゃないかと思った人も多いと思う。それぐらい動きがキレキレだった。

しかし、私はあえて引き分ける戦いをした彼を賞賛したい。

何故かと言うと、「調子が良い」「ノっている」ときというのは実は結構危険な状態であるからだ。いけると思って遠間からの面に跳んだり、大技を出したりしがちになる。だが、彼はあくまで団体戦用の戦いをした。一か八かの打突は皆無で、攻めが効いているときは自分から仕掛ける、後打ちは執拗に、という堅実な姿勢を貫いた。こういう試合を先鋒から大将まで通してできれば日本が負けることはそうそうないだろう。

なお、竹ノ内選手同様、彼のフィジカル面も素晴らしかった。韓国相手にパワーでも優勢な印象を与えたのは彼のみだ。そもそも、フィジカルで負けなければ日本が負けることは絶対にないのだ。

 

大将戦 内村選手

0-0の引き分け。

しっかり相手の攻撃を潰し続け、引き分けに持ち込んでくれた。

当然、フィジカル面では相手に分があるが、大将戦で負けることがないのが彼なのだ。

しかしこの「絶対に打たせない」という気迫はすごい。攻撃面ですごい選手はいくらでもいるが、ディフェンスで観客を惹きつけるのは現在の剣道界で彼だけだろう。私は「ディフェンス力こそ一流と二流を分ける」と考えているのだが、今の剣道界にその風潮は皆無である。この試合での内村はそんな剣道界に一石を投じている。この泥臭さ、何としてでもチームを勝たせるという姿勢、これが日本が誇るUchimuraだ。

 

結果と総括

2(3)-1(2)で日本勝利。

しかし、私の判定では・・・

正代選手の試合、まず、相手の引き面が完全な一本。そして、一本目の小手は当たっていない。この試合を引き分けとみなすと・・・1(2)-1(3)で日本の負けである。

ここでも一応言っておくが、これは日本のためにあえて厳しく見ているのではない。公平な判定だ。日本は2大会連続で韓国に負けていたのだ。

(もちろん、「旗」が違っていたらその状況に応じた試合を選手はしたと思うので一概には言えないが)

 

 

☆そしてここからやっと韓国剣道対策!

①長身

韓国選手は総じて長身だ。ほとんどの選手が180cmぐらいある。180cm以上の選手は日本では一割もいないと思う。身長差が10cmあるとすれば、通常の試合で展開するような試合運びはなかなかできない。飛び込み面や突きは届きにくく、間合いを詰めるためのより一層の工夫が必要となる。

世界大会前には必ず特別な対策が必要。例えば、長身選手と2〜3ヶ月みっちり地稽古をして対韓国戦に臨むのとそれをしないのでは全くメンタル面が違うのは初心者でも分かることだ(いくら日本に長身選手の割合が少ないと言ってもこれだけの競技人口がいるのでそういう選手を合宿に呼ぶとかそういうことぐらいはできるだろう。というより、もうやっているだろう。簡単なことなので)。

 

②パワー

これが日本が完全に劣っている唯一の点である。日本剣道界の悪しき風潮がこの世界大会という大舞台で表立っている。

筋力が剣道に必要ないというのであれば、韓国のどこに苦戦しているのか聞いてみたい。

ただし、この点は次の大会に向けてはもう手遅れだろう。あまり言いたくないが、我々が全日本選手権を観て「すげーな」「はえーな」と思っているのは実はガラパゴス的な感覚で、国際的なアスリートレベルで言ったら全くもってそういう次元に達していないと思う(というより、そのためにすべきことを考えようともしないし、やろうともしない)。そのツケが世界大会に回ってきている。

できることと言えば、メンバー選考でフィジカル面で大きく劣らない選手を選ぶことしかないだろう。

 

③韓国特有の打突の機会

この点について、過去の大会を分析して学べるところは多くある。

一番注意すべきは「鍔迫り合い〜中結が交差する」ぐらいの中途半端な間合い。ここから韓国選手は前に出る面を打ってくる。日本人であれば引き技を打つ距離感だ。この技で取られたのが2012年大会の木和田選手と2015年の勝見選手だ。この間合いは普段からそこを勝負どころとしているであろう韓国選手が有利だ。日本選手は「くっつく」か「完全に間合いを切る」かして、中途半端な距離にとどまらないようにしたい。

次に引き面について。引き面については日本選手のような密着状態から打つような技術は無く、フェイントで空間を作ったり、押して打ったりする。しかしそれでもパワーで勝るので、振りの速さは脅威だ(2009年の内村選手、2015年の正代選手の試合)。ここもやはり中途半端な距離を作らないこと。押されたりフェイントをかけられたりしたら、「くっつく」「切る」を徹底することが重要だろう。

そして、飛び込み面。飛び込み面においては韓国選手は正直、日本選手より上を行っているように思える。継ぎ足が無く、体を投げ出すような捨て身の面を打ってくる。西村選手や竹ノ内選手級の飛び込み面を放つ選手はザラにいると考えていたほうがよい。この点は、韓国が日本の技術を取り入れ、なおかつ、そこに彼らのフィジカルをプラスさせているようだ。逆に言えば打ち方そのものは日本とあまり変わらない。対策としては普段日本でやっているように、「足で間合いを切る」「しっかり防ぐ」「タイミングが掴めたらカウンターをあわせる」ということを普通に行えるかどうかが鍵だ(丁寧に丁寧に!)。

 

④打てるところ

まず、大前提となるのが、一足一刀の間合いから構えたまま我慢ができるかどうか、という点だ(意外にもこの私がまともなことを言う笑)。これが出来なければ日本は厳しい。構えて、圧して、飛び込み面or刺し小手or突き、そういうシンプルながら洗練された技が日本の最大の強みだと思う(現に正代選手のシンプルな攻めからの小手に相手は為す術がない)。これが、逆に手元を上げながら隙間を狙うような攻めに終始すると、乱打戦を好む韓国の流れとなり、中途半端な間合いから例の面などでやられる可能性が高くなるだろう。

そして、鍔迫り合い。上で述べたように、離れ際は要注意だ。くっつくか離れるかはっきりさせること。逆に完全にくっついた間合いから打たれることはない。そこは日本の強みで、密着状態からの引き技での一本は狙えると思う。(↓ここで述べている竹ノ内選手や梅ケ谷選手のような引き技)

引き技 カテゴリーの記事一覧 - 読むだけで強くなれる剣道ブログ

 

⑤メンタル

次の大会は完全アウェイだ。おそらく過去最大の空気が待ち受けている。

日本選手に問われるのはその空気を楽しめるか、という点である。その空気の中、アドレナリンMAXの状態を作れるかどうか。完全アウェイでこそ燃えてほしい。

そのためには試合までにしっかり対策を練って、その動きができるようになること(対策は連盟ごと一丸となってやってくれるはずだ。簡単なことなので)。

そして、当日は負けることなど一切考えずにやるべきことに集中することだ。やるべきことを5人がやれば必ずチームは勝つのだから(選手にちょっとだけ知っていてほしいのは、団体戦でその人がもし負けたとしてもその人は1%の責任も無いということ。運悪く負けることもあるのだが、運だけはどうしようもない。ただ、やるべきことをやることだけに集中してほしい。そして、「やってやるぞ!」という強気の姿勢を!)。

この点は個人ではなくてチームとしてどう取り組むか、という問題だ。連盟はもう分析をしっかり終え、対策に乗り出しているだろう(簡単なことなので)。そしてこれからはその対策を選手の動きに染み込ませることだ。やることをしっかりやってチームとして勝つというメンタリティを作っていってほしい。

 

☆最後に、私が考えるメンバー

先鋒 梶谷

これは奇策ではない。彼こそが適任だと考える。先鋒として必要な勢い、アグレッシブな攻め、会場の韓国人以外全員を味方につける多彩な技、多くの要素を彼は持ち合わせている。長身を相手にしても苦にしない身体能力の高さも抜擢の理由だ。

次鋒 内村

私が考えるメンバーは年齢層が低すぎる(笑)。まとめ役のベテランが一人必要だと考えた。キャプテンとして100点満点だろう。また、過去の経験をメンバーと共有して戦一丸となって戦う空気を作ってくれるはずだ。

中堅 竹ノ内

彼の身体能力とメンタルは必ず必要となる。スピード、パワー、技術、全てがハイレベルで、警視庁において手堅い試合運びも身に付けているように見える。完璧な中堅だといえる。

副将 安藤

前回大会のスーパーな強さを目の当たりにしたら、選ばざるをえないだろう。何より、フィジカル面で負けることがないのは心強い。それプラス、前回大会の経験を活かして対策を練り上げていけば彼が負ける姿を想像できない。

大将 西村

大将は現在の日本を代表する剣士を選ぶべきだ。そう考えたときにここ3年で二度の「選手権者」となっている彼しかいないだろう。過去、栄花選手が見せてくれたように、がっちり受けて立ち、全ての壁を超えるようなスケールの大きい剣道をしてほしい。

 

 

以上です。燃えろ日本剣士!!